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Tame, Asuka Inoue, Sam-Yong Park(† contributed equally) 掲載雑誌: Nature Communications DOI: 10.1038/s41467-023-42764-8 用語説明 *1 Giタンパク質三量体:Gタンパク質三量体はαβγの3つのサブユニットから構成されている。中でもGαサブユニットは複数(i, s, q, 12/13)の種類が存在しており、Gαサブユニットの種類によって細胞内で起こる反応が異なる。Gαiサブユニットはアデニル酸シクラーゼを抑制することで細胞内のセカンドメッセンジャーであるcAMPの濃度を低下させる。 *2 クライオ電子顕微鏡単粒子解析:タンパク質の立体構造を明らかにする手法の一つ。生体分子をマイナス180 ºC近い極低温状態の氷の中に包埋し、その状態で電子顕微鏡により観測する。観測した生体分子の粒子像を大量に撮影し、得られた数十万の粒子像から3次元に再構成することで立体構造を明らかにする手法のこと。 *3 顔面紅潮(がんめんこうちょう):様々な要因により顔の血管が拡張し、顔面が赤くなる症状を示す。 *4 Gタンパク質共役受容体(G-protein-coupled receptor : GPCR):ヒトゲノム中に約800種類存在している7回膜貫通型の膜タンパク質。視覚、味覚をはじめ、様々な生理活動に関与しており、細胞外の分子情報であるリガンドと結合し、Gタンパク質を介して細胞内へと情報を伝達する。生体内の恒常性維持に関わっていることから薬剤標的としても重要であり、上市されている医薬品の約3割はGPCRを標的とすることが知られる。 *5 NanoBiTアッセイ:NanoBiT Gタンパク質乖離アッセイは、Large BiT(LgBiT、約18kDa)とSmall BiT(SmBiT、11残基)の2つのルシフェラーゼの分割断片は結合することで発光する。この仕組みを利用して、三量体Gタンパク質のGαサブユニットにLgBiT、GγサブユニットにSmBiTを融合した改変体を評価対象のGPCRと共に培養細胞に発現させる。Gタンパク質の活性化によって両者が乖離するため、減光を検出することで、リガンドに応じた活性を測定することができる手法。 図. NanoBiT Gタンパク質乖離アッセイの原理 *6 βアレスチン活性:GPCRは活性化された後、GPCRキナーゼによりリン酸化される。βアレスチンはリン酸化されたGPCRを認識し、脱感作や内在化を担うとともに、Gタンパク質とは異なるシグナル伝達の起点としても機能する。HCAR2においては、βアレスチンが副作用応答に関わることが報告されており、βアレスチン経路を選択的に減弱させた作動薬が副作用を低減させた薬剤になると期待されている。 *7 分子動力学シミュレーション:原子、分子の動きを周辺環境との相互作用を考慮しながら計算科学的に明らかにする手法の一つ。実験情報からは観測が困難な化合物やタンパク質の結合の過程や構造の変化を捉えることができる。 問い合わせ先 横浜市立大学 広報課 E-mail: [email protected] 記者発表資料 掲載論文 生命医科学研究科 Tweet PAGETOP 横浜市立大学 研究・産学連携推進センター 〒236-0027 横浜市金沢区瀬戸22-2 お問合せはこちら Copyright© Yokohama City University. All rights reserved.

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