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中学校外国語新学習指導要領を読み解く観点④:文,文構造及び文法事項コミュニケーションにおける活用のための文法指導 島根県教育庁隠岐教育事務所企画幹渡部 正嗣 渡部 正嗣(わたなべ まさし)先生 島根県教育庁隠岐教育事務所企画幹。1989年より島根県公立中学校英語教諭。1996年~1997年,文部科学省(当時は文部省)外国教育施設日本語指導教員派遣事業(REX プログラム)派遣。2012年より島根県教育庁教育指導課指導主事及び島根県教育センター指導主事。2015年~2016年には中教審教育課程部会外国語ワーキンググループ委員を務める。 基本的な考え方  平成28年12月の中央教育審議会答申では,これまでの中・高等学校における外国語教育の課題として,文法・語彙等の知識がどれだけ身に付いたかという点に重点が置かれた授業が行われ,外国語によるコミュニケーション能力の育成を意識した取り組みが十分ではなかったことが指摘されています。新学習指導要領の「英語」の「2内容」(1)で述べられているように,英語の特徴やきまりに関する事項の指導に当たっては,「実際のコミュニケーションにおいて活用できる技能を身に付けることができるよう指導する」ことが重要です。英語学習における「定着」とは,「実際のコミュニケーションにおいて活用できる」ことであり,語彙や文法事項等を知識として記憶することではないということを,まずもって肝に銘じておく必要があります。  英語の指導は,水泳の指導に例えると分かりやすいものです。25メートル泳ぐという目標を持つ生徒が,手足の動かし方や息継ぎについて教室で教科書を使って学び,テストで100点が取れるようになったとしても,水に入って練習することがなければ,目標が達成されることはありません。また,水に入って泳ぐ練習をしたとしても,浮き輪やビート板を使ったバタ足などの基本練習だけでは,いつまでたっても自力で泳ぐことはできません。そうした練習のあとに,勇気を奮って飛び込み,25メートルのゴールを目指して自力で泳ごうとする実践練習が不可欠です。最初は10メートルしか泳げなくても,基本練習と実践練習を繰り返しながら,やがて25メートルを泳ぎ切ることができるようになります。英語指導においても,基本練習と実践練習を繰り返し,実際のコミュニケーションにおいて文法事項等を活用できるよう指導することが求められています。文構造や文法事項を機械的に繰り返す「ビート板練習」だけで終わらせてはなりません。  今回の改訂では,小・中・高等学校を通じた外国語教育の改善という視点から,各学校段階での学習内容が整理されました。中学校では,次のような考え方により新たな事項が追加されています。 ❶すでに中学校外国語科で一般的に使われている表現や小学校外国語活動で慣れ親しんでいる表現に関する言語材料を追加する ・感嘆文 ・主語+動詞+目的語+補語のうち,補語が原型不定詞のもの(Let me try! など) ❷実際の授業において本来の表現が使えないため「代用」で対応しており,より適切な表現を用いた言語活動のために必要な言語材料を追加する ・現在完了進行形 ・仮定法のうち基本的なもの ❸言語活動における表現をより豊かにするための言語材料を追加する ・主語+動詞+間接目的語+ that などで始まる節  これらの追加事項について,「指導する文法事項が増えた」と捉えるか,「言語活動で使える表現が増えた」と捉えるかで,授業の方向性は大きく変わってきます。全ての文法事項等を体系的に理解・習得させることを重視するのではなく,学習する文法事項等を使う必然性のある言語使用場面を,意味のある文脈でのコミュニケーションの中でスパイラルに繰り返し設定し,その文法事項の必要性や有用性を実感する経験をさせることが重要です。文法事項等は,そうした経験の繰り返しにより,帰納的に体系化されるものだからです。 新たに追加された事項等 ❶文 【小学校外国語へ移行】 ・単文,肯定・否定の平叙文及び命令文 ・疑問文のうち,be 動詞で始まるものや助動詞(can, do)で始まるもの,疑問詞(how, what, when, where, who, why)で始まるもの ・代名詞のうち,I, you, he, sheなどの基本的なものを含むもの ・動名詞や過去形のうち,活用頻度の高い基本的なものを含むもの ※小学校外国語においては,これらは基本的に表現として扱い,文法用語や用法について理解したり活用したりするものではないことに留意。 【新設】 ・感嘆文のうち基本的なもの ※すでに中学校で一般的な言語材料として扱われている実態があることを考慮し,新たに追加。 ❷文構造 【小学校外国語へ移行】 ・主語+動詞 ・主語+動詞+補語のうち,主語+ be 動詞+名詞 / 代名詞 / 形容詞 ・主語+動詞+目的語のうち,主語+動詞+名詞 / 代名詞 【新設】 ・主語+動詞+間接目的語+ that/what 等で始まる節 ※ tell や show などの動詞を使った表現の幅を広げるため,新たに追加。 ・主語+動詞+目的語+原形不定詞 ※小学校でLet’s .... やLet me try!といった表現に触れている実態があることを考慮し,新たに追加。 ・主語+ be 動詞+形容詞+ that で始まる節 ※中学校のどの教科書でもこの文構造を扱っている実態を踏まえ,新たに追加。 ❸文法事項 【小学校外国語へ移行】 なし。小学校外国語では文法事項は扱わない。 【新設】 ・接続詞 ※発信力を付けるうえで,話し言葉で特に使われ,文と文をつなげる接続詞の役割は重要であることから,新たに追加。 ・助動詞 ※慣用的な句を作り,コミュニケーションを図るうえで様々な機能を実現する重要なものであることから,新たに追加。 ・前置詞 ※前置詞の用法に習熟することで,様々な定型表現を使いこなし,発信技能の育成につながることから,新たに追加。 ・動詞の時制及び相などのうち,現在完了進行形 ※動作の継続を表す際,現在完了形より適切に表現できる場合があることを考慮し,新たに追加。 ・仮定法のうち基本的なもの ※これまで,本来現実にはない仮定や想定を話したり書いたりする際に,直接法の条件文を用いて表現する誤りが多かったため,正しい文法事項を用いて表現できるよう,新たに追加。 指導に当たって  文法事項等の指導に当たっては,それらを理解したり練習したりすることのみが目的とならないよう留意し,意味のある文脈の中でのコミュニケーションを通して繰り返し活用し,使えるように指導することが大切です。その際,次の点にも配慮して指導することが望まれます。 ❶理解したり練習したりする指導を軽視しない  文法事項等を完全に理解してから言語活動を行うという発想は好ましいとは言えませんが,文法事項等の理解や練習を軽視してもよいというわけではありません。水泳の基本練習なしで,いきなり飛び込み台から飛び込ませ,25メートルを泳ぎ切る練習をさせても,泳げるようになるどころか,恐怖心で泳ぎたくなくなってしまうでしょう。また,ある程度泳げるようになってから,フォームを矯正したり速く泳ぐためのアドバイスをしたりすることも必要です。英語の指導においても,適切な基本練習を行い,実際のコミュニケーションの中で活用させながら,生徒が困ったり失敗したりしたときに,必要に応じて文法事項等について理解させたり練習させたりすることが大切です。 ❷授業は英語で行い,英語に触れる機会と実際のコミュニケーションの場面を増やす  「授業は英語で行う」とは,「文法事項等の説明も英語で行う」という意味ではありません。生徒が英語に触れる機会を増やし,実際のコミュニケーションの場面を増やすのが目的であり,生徒と英語でやり取りなどする中で,身に付けさせたい文法事項等を意図的に組み込むなどの工夫が望まれます。 ❸受容と発信を考慮し,どの程度まで習得する必要があるかを見極める  文法事項等の特質に応じて,受容中心の言語活動に留めるか,発信中心の言語活動まで行わせるかを見極めて計画することが大切です。「何ができるようになるか」というゴールの姿を,指導する教員が明確にしておく必要があります。「言語活動=発信」という思い込みも避けなければなりません。 ❹関連のある文法事項はまとめて整理する  文法事項を帰納的に体系化するためには,例えば現在形や過去形の学習のあと,時制としてまとめたり,修飾という側面からto不定詞や関係代名詞を関連付けたりするなど,関連のあるものを大きく分類して整理し,理解させることが効果的です。 ※この原稿は東書教育シリーズ『中学校外国語新学習指導要領を読み解く―6つの観点で考えるこれからの学び―』(東京書籍,2017)に掲載されたものです。 関連リンク 中学校外国語新学習指導要領を読み解く 【総論】新しい学習指導要領のねらい 【観点①:英語で授業】「やり取り」と「英語で授業」で深い学びを実現 【観点②:CAN-DO】CAN-DOリストによる目標と評価 —授業改善のために 【観点③:小中連携】目標の一貫性,指導内容の系統性,指導法の継続 【観点④:文,文構造及び文法事項】コミュニケーションにおける活用のための文法指導 【観点⑤:語彙】新学習指導要領における語彙指導の考え方 【観点⑥:デジタル】新教育課程下におけるデジタル教科書の位置付けと活用 【東書Eネット】中学校英語・中学校外国語 新学習指導要領を読み解く- 6 つの観点で考えるこれからの学び-

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