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Iihama, Y. Koike, S. Mizukami, and N. Yoshinaga *責任著者:東北大学材料科学高等研究所 准教授 義永那津人 掲載誌:npj Spintronics DOI:10.1038/s44306-024-00008-5 用語説明 注1. ニューラルネットワーク 機械学習モデルの一種で、入力となるデータを出力データに変換することでタスクを行うことができる。時系列データの場合は、例えば、気象予測のように、過去の気象の情報(入力データ)から未来の天候(出力データ)を予測することがタスクになる。まず、正解となる入出力データのペアを用いてニューラルネットワークの学習を行い、その後学習済みのニューラルネットワークを用いて予測などのタスクを行う。[参照元へ戻る] 注2. リザバー計算(reservoir computing) 時系列の情報処理に適した機械学習手法の一つ。リカレントニューラルネットワークの一種だと考えることができる。入力時系列を出力時系列に変換することによって、現在時刻までの時系列データから次の時間のデータを予測したり、過去のデータを記憶して取り出したりするタスクを行うことができる。時系列の入力部分、入力データを高次元空間へ変換するリザバー部分、出力時系列を読み出す部分から構成される。リザバー部分は、入力の時間変化に伴い時間変化する。リカレントニューラルネットワークでは、リザバー部分のノード間接続の重みを学習の際に更新するのに対して、リザバー計算ではリザバー部分の重みは更新せず、読み出し部分の重みだけを更新する。そのため、学習パラメータ数が少なく、学習手法も簡便であるため、高速かつ安定な学習が可能である。[参照元へ戻る] 注3. 強磁性体 物質内部の隣り合うスピンが同一の方向を向いており大きな磁化を持つ磁性体。[参照元へ戻る] 注4. スピン波 磁性体は、ミクロな棒磁石(スピン)が整然と整列しているように振る舞う。各々のスピンはコンパスが揺れるかのように、その方向を時間的に変化させ、これが磁気の振動となる。川や海の水面の波のように、磁気の振動も磁気の波を発生する。磁気の振動や波の伝播に伴うエネルギーの消費は、電気を通電する素子に比較して非常に小さく、また、ナノスケール、ナノ秒の時間スケールで動作するため、省エネルギーの情報処理装置としての利用が期待されている。[参照元へ戻る] 注5. 物理リザバー計算 リザバー計算では、リザバー部分の重みを更新しないので、この部分を物理システムに置き換えることが可能である。本研究では、この部分に強磁性体薄膜のスピン波の伝播を用いている。この場合、計算機のサイズや速度は、物理システムのサイズや速度によって決まる。従って、磁気ナノテクノロジーを用いるとナノスケール、ギガヘルツ、低消費電力で動作する計算素子の実現が期待できる。[参照元へ戻る] 注6. カオス時系列 決定論的規則に従って時間変化するにもかかわらず、不規則に見える振舞いを示す現象のこと。天体や気象、流体や生態の個体数の変化など自然界でさまざまな形で観察することができる。本研究で用いたローレンツ方程式は、気象学者のエドワード・ローレンツが1963年に提案した、気象の現象論モデルで三変数の常微分方程式で記述される。初期値のわずかな違いが時間的に指数関数的に増大することから(初期値鋭敏性)、カオス時系列は、短時間の予測でも難しく、また、長時間予測することは不可能である。しかし、状態変数の軌跡は、蝶々の羽のような特徴的な構造(アトラクター)を持つ。リザバー計算では、この構造を再現することに成功している。[参照元へ戻る] 注7. スピン注入トルク(スピントランスファートルク) スピン偏極した電子を流すことによって、電子の持つスピン角運動量が磁性体層のスピンに作用し回転力(トルク)を与える現象のこと。トルクを加えられるとスピンの歳差運動が生じ、それが隣のスピンに伝わって波として伝播する。[参照元へ戻る] 注8. マイクロマグネティックシミュレーション 磁性体内部のスピンの向きの時空間変化をコンピューター上で数値シミュレーションする手法。[参照元へ戻る] 注9. 線形短期記憶容量(Memory Capacity)・非線形短期記憶容量(Information Processing Capacity) 時系列データにおける機械学習のタスクの一種。現在のデータからどれだけ過去のデータを復元できるのかを計算することによって、リザバー計算の記憶能力を測る。非線形短期記憶容量の場合は、過去のデータを非線形変換した値が復元できるかを計算することで、記憶能力とともに非線形変換能力を測定する。[参照元へ戻る] 注10. 非線形自己回帰移動平均モデル(NARMA) 時系列の入力データと出力データとの間の関係が時間遅れを含めた非線形差分方程式で表される数理モデル。このモデルで作られた時系列がリザバー計算の性能評価によく使われる。[参照元へ戻る] お問い合わせお問い合わせフォーム 産総研について アクセス 調達情報 研究成果検索 採用情報 報道・マスコミの方へ メディアライブラリー お問い合わせ English ニュース お知らせ一覧 研究成果一覧 イベント一覧 受賞一覧 研究者の方へ はじめての方へ 研究成果検索 研究情報データベース お問い合わせ 採用情報 ビジネスの方へ はじめての方へ 研究成果検索 事例紹介 協業・提携のご案内 お問い合わせ AIST Solutions 一般の方へ はじめての方へ イベント情報 スペシャルコンテンツ 採用情報 お問い合わせ 記事検索 産総研マガジンとは 公式SNS @AIST_JP 産総研チャンネル 公式SNS @AIST_JP 産総研 チャンネル サイトマップ このサイトについて プライバシーポリシー 個人情報保護の推進 国立研究開発法人産業技術総合研究所 Copyright © National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST) (Japan Corporate Number 7010005005425). 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