ロジェル・ゲデス

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「世界のために何ができるのか」 2度のゼミ立ち上げや学生フォーラムへの参加で、自分と向き合うinterviewNO.1052UPDATE2023.11.22政策科学部4回生童児夢さん 今日も世界のあちこちで、多くの人の命を奪う戦争や内戦。世界の平和構築や国際交流のため、学生として「自分ができることは何か」を問い続け、一途に行動する学生がいる。政策科学部CRPS専攻4回生の童児夢さんもそんな学生の一人だ。社会問題をグローバルな視点で話し合うための自主ゼミを立ち上げ、世界中の学生と意見をぶつけ合うフォーラムなどにも積極的に参加する彼女に、その活動にかける熱い思いを聞いた。 環境や失敗を乗り越えて 童さんは中国人の父と日本人の母の間に日本で生まれ、4歳から上海で育った。グローバルな環境に身を置いていたことで、国際問題やそれに深く関わる政治について早くから関心を持った。「父方の祖父が日中戦争孤児だったので『平和を守り続けなければいけない』と繰り返し言っていました」と話す童さんは、戦争の恐ろしさを聞かされて育ってきた。また、日中両国にルーツを持つことから、アイデンティティのあいまいさや居場所のなさを感じていた幼い童さんに、「日中の架け橋として生まれたのだから、堂々と生きなさい」と声をかけてくれたのも祖父だった。 13歳のとき、さらに自らの生き方について考えさせられる出来事があった。当時プロのバレリーナを目指し中国国立の舞踊学校に入っていたが、厳しい学校と寮での生活に挫折してしまったのだ。「自分は価値のない人間だ」と考えるまでに追い詰められた童さんに、母親がこんな言葉をくれた。「夢をなくしたからって、価値のない人間にはならない。何があっても人の命には価値がある」。この出来事をきっかけに「自分は何のために、どのように生きるか」ということを、強く意識するようになったという。 自分自身を深く見つめたコロナ禍 その後、バレエに代わり学業を極めたいと猛勉強した童さん。上海の伝統校「上海中学国際部」に見事合格し、高校も「上海中学高等部」を卒業した。国籍や言語を越え、バレエや難関学校に挑戦を続けてきた彼女が、高校卒業後の進路に選んだのは立命館大学だった。立命館大学を選んだのは、当時の立命館の姿勢を示す言葉「Beyond Borders」が心に刺さったからだ。「『Beyond Borders』という言葉が、まさに今まで自分がしてきたことだと思いました。この学校でなら、挑戦を通して自分の人生をもっと豊かにできると直感したんです。来日して学ぶことで、興味のある日中関係を、俯瞰して見たかったことも大きいです」と童さんは話す。 ところが、入学後の童さんは、思いもよらぬ事態に打ちのめされることになる。2019年秋に入学して半年後にはじまったコロナ禍で、思い描いていたような大学生活が送れなくなってしまったのだ。どこにも行けず自由を制限された彼女を、孤独感や無力感が襲った。だらだら過ごしてしまった時期もあったが、「コロナ禍に負けてしまうのは、自分の生き方じゃない」と一念発起し、とことん自分自身と向き合った。自分が学生としてどうやって過ごすか、自分が社会にできることは何なのか。自問するなか、2022年2月に起こったロシアによるウクライナ侵攻に衝撃を受け、彼女のなかに世界の平和構築や、平和のための国際交流に関わりたいという気持ちが日に日に強くなっていった。 ゼミを立ち上げ、ダイバーシティを追究 コロナ禍が少し落ち着きをみせてきた2022年春。童さんは学部の上久保ゼミに所属し、ゼミの活動に力を入れつつ、また上久保教授がアドバイスした正しく生きろとの言葉から、自らに秘めた強い思いを、形にすべく動き始めた。 まず、国際社会で活躍する人材養成特別プログラム「オナーズ・プログラム」の2022年度カリキュラムを受講。宮家邦彦客員教授や伊藤弘太郎客員准教授に出会い、外交を学ぶきっかけを得た。 次に彼女は、学生提案型のゼミ「みらいゼミ※」の立ち上げにも挑戦した。ゼミのテーマは「『世界から見る日本と日本から見る世界』あなたの考えって偏見じゃないですか?」。企画したきっかけは、大学での国際学生と国内学生の文化的交流だけでなく、社会問題などの学術的なトピックについて話し合うことのできる場が必要だと思ったからだ。問題意識を共有する複数学部の学生3人で運営をスタートした。グローバルで多様な視点が重要だと考え、学部や回生、国籍を問わず広く参加を呼び掛けた。4カ国・地域から10人ほどの学生が参加し、2022年4~8月の間、童さんはゼミ長として皆をまとめ上げた。「みんなが安心して自分の考えを話すことができる環境づくりに苦労しました。否定せず、とにかく最後まで話を聞くよう努めました」とゼミ長として苦心した当時を振り返った童さんだったが、このゼミでは途中で誰一人抜けてしまうことなく、最後まで皆で走りきることができたという。 こうした経験のなか、一つの疑問が彼女のなかに沸いた。自分の周りは多様性のある環境だと思っていたが、実は同じ大学に通う背景の似た人々が集まっているのではないか。本当の“多様性”とは、全く関わりのないバックグラウンドを持ち、異なる人生経験を有する人々が互いに分かり合おうとしながら交流することなのではないか――。 疑問から生まれた彼女の次なるアクションは、国際学生の割合や出身国・地域などでダイバーシティが進んでいる立命館アジア太平洋大学(APU)と合同で行うみらいゼミの立ち上げだった。テーマは「APU×立命館 国際交流でつなぐ未来」。立命館大学とAPU合同のゼミはそれまで開催されたことがなかったため、手探り状態からの挑戦となった。2023年2~5月に開催、7カ国・地域から10人以上が集まり、日・英二言語で行った。「前回のゼミよりもはるかに運営に苦労しました。APUの学生が混ざることで、英語しか話せなかったり、日本のことをあまり知らなかったりする学生もいたので、運営には常に細かな気配りが不可欠でした。ゼミの議題の一覧や、発表内容の字幕を用意するなど事前準備を入念に行い、実際のゼミの場においても無理やり話をまとめようとしないといった工夫も必要でした」と語った童さんだったが、多様なメンバーと交流を深めながら、ゼミ長としてゼミを引っ張った経験は大きな自信にもつながったという。 活動の場を世界へ 大学での経験を踏まえ、彼女は活動の場を学外にも広げていった。薮中三十二元外務事務次官が主宰するグローバル人材を育てる場「薮中塾グローバル寺子屋」に塾生として参加。毎月全国各地から集まった学生・社会人とともに、国内外の社会課題について議論している。「国益とは何か」を常に問われる環境で、日本にとってよりよい未来とは何かということを考える貴重な機会になっているそうだ。童さんは「古くから先人たちがリレーしてきた命や文化といったものを考えると、時代の当事者として、次の世代のために今私たちにできることは何なのかと自問自答します」と語る。 さらに、さまざまな団体が主催する学生フォーラム(公開討論の場)にも積極的に応募。「たくさん落選しましたが、あきらめずに応募し続けました」という童さんは、2023年7月に日本やASEAN諸国・地域などから60名を超える青年が集まった「ASEAN特別ユースフォーラム」、同年8月に70名を超える日米の学生が一堂に会した「第75回日米学生会議」に立て続けに参画。両フォーラムとも、国際的なテーマで世界各国から集う学生たちと意見を交わし、一生付き合える友との出会いもあった。「さまざまな人との出会いと議論を通して、自分なりに社会に対する解像度を上げ、次のアクションにつながるヒントを得ることができました。問題について自分で考えるだけではなく、自分と異なる価値観を持つ人たちと対話を続け、そのなかで解決の糸口を掴むことが大切」と語る。 世界に貢献し、恩返しを 「将来、国際協力や人道支援に取り組みたい」と話す童さん。2024年3月に卒業を控え、大学院への進学も視野に入れている。地球規模で生起する問題を解決し、よりよい未来を築くためには、自身の更なる成長が必要だと感じている。「知識や経験といった自分のなかの蓄えをもっともっと増やして、世界の平和や安定に貢献できる人になりたいです。政治のすき間に取り残された人々のために活動し、誰もが居場所ややりがいを見つけられるインクルーシブな社会をつくりたい。私はこれまで多くの挫折や失敗を経験してきました。でも、その度いろんな人に支えられ、助けられて今の私があります。今度は自分が社会に恩返ししたい」。見据える明るい未来にむけ、力強く進もうとする彼女の歩みをこれからも追いかけ続けたい。 ※みらいゼミ…正式名称は「未来共創リベラルアーツ・ゼミ」。教養教育センター準正課プログラム。授業や生活のなかで芽生えた関心事から学生自らがテーマを設定し立ち上げる自主ゼミ。学部・回生の異なるメンバーが、所属キャンパスも越境し、クオーター(約8週間)を基本とするサイクルでゼミを運営する。附属校生によるゼミの立ち上げ・参加、APU生の参加も可。立命館大学 教養教育 みらいゼミ サイトhttps://www.ritsumei.ac.jp/liberalarts/mirai/ TweetPROFILE童児夢さん 上海中学高等部卒業。趣味はコロナ禍で始めた家庭菜園と、中華料理を作って上海の味付けを再現すること。休日には滋賀県の寺社巡りも楽しむ。 学部ゼミの上久保誠人教授から言われた「還元を忘れない」という言葉を大事にしている。言葉どおり、たくさんの人に支えられてきたおかげで今があり、それを当たり前と思わずに感謝して次代につなげていきたいと考えている。 最近の記事“自分たちのホッケー”を貫き、主要大会3冠に輝く「楽しんで行動変容できる社会を」エネルギー政策で地域の活性化に向き合う「自主性を重んじ、自分たちの音楽を追求する」 立命館大学応援団吹奏楽部史上初となる全日本吹奏楽コンクール金賞を受賞 +Rな人記事一覧 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度以前 +Rな人FEATURES(特集一覧)SPORTS&CULTURE在学生の方へ立命館大学twitter立命館大学facebookこのページに関するご意見・お問い合わせは立命館大学広報課 Tel (075) 813-8146  Fax (075) 813-8147 Mail [email protected]© Ritsumeikan Univ. All rights reserved.

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